『映像’18』 と 『 99.9-刑事専門弁護士-』

昨夜、 ドラマ『 99.9-刑事専門弁護士-』の録画を見たあと、間をおかず『映像 ’18』の放送を見た。
『映像 ’18』は「再審決定~元看護助手・無実の訴え~」というタイトル。
13年半前、西山美香さんは、滋賀県内の病院で起きた「人工呼吸器外し事件」の犯人として逮捕される。
裁判では無罪を主張したが、取り調べ途中の自白は信用できるとして懲役12年の刑が確定。
西山さんは獄中からも無罪を訴え続け、弁護団は緻密な調査に基づき、「死亡した男性患者は自然死の可能性がある」と指摘。
そして、去年12月に再審開始が決定する。
自白偏重の日本の司法では画期的なことだという。

このドキュメンタリーを見ていて、先に見た『 99.9-刑事専門弁護士-』が重なり、
まるでひとつの番組を見ているような感覚になった。
『 99.9-刑事専門弁護士-』の番組HPにはこう書かれている。
≪・・・タイトルの数字は、日本の刑事事件における裁判有罪率 (起訴された際、裁判で有罪になる確率) を示している。その確率は 99.9% とも言われ、世界一の有罪率を誇っており、日本の司法制度の高い信頼性の証明とも言えるだろう。だが、そこには大きな落とし穴が隠されている。一旦起訴されると、検察の考えたストーリーが正しいと鵜呑みにされがちなのだ。・・・だが、たとえ 99.9% 有罪が確定している事件でも、残り 0.1% が確定しない限り、それは本当の意味で “事実” に辿り付いたことにはならない。このドラマでは、最後の 0.1% まであきらめず、事実を追い求めていく(刑事専門弁護士の)姿を描いた物語である。(番組HPから引用)≫
『映像 ’18』の内容とぴったり一致している。
番組の中で西山美香さんが「この13年間、私は刑務所で護られていましたが、両親や家族は世間の目にさらされ続けました。」と述べていた言葉が心に響く。
ドラマでは一人の被告の無罪判決で見事に完結するが、現実では、本人はもちろん、その家族や周囲の人達の人生をも大きく変えてしまう恐ろしさを感じた。

 

ドラマとドキュメンタリー、ジャンルは違うが見応えのある二つのお勧め番組である。

 『 99.9-刑事専門弁護士-』 日曜日 21:00~21:54 MBS(TBS)

 『映像 ’18』 毎月最後の日曜日 24:50~25:50 MBS 

2018.1.29 K.F